
宮崎ひなた⾷べる通信(現在、冬号の購読を受付中。お申し込みは2022年11月8日正午で締め切ります)
季刊2,500(消費税込み・送料別途読者負担)
「食べる通信」とは農業、漁業などにたずさわる生産者を特集した読みものと、その生産者が収穫した食べものがセットになって定期的に届く“食べもの付き情報誌”。2019年2月までに『東北食べる通信』をはじめとする国内36通信、海外4通信が展開されています。
編集長を務めるのは、地方創生に取り組むために東京から4年前にUターンした長友慎治。なぜ私が「食べる通信」の発行を決めたかというと、宮崎で暮らす間に、農業や漁業の生産者と知り合う機会が増えたから。
一次産業の現場では、流通システムの中で丹精込めて育てた作物を買いたたかれることによる離農や、担い手不足など課題が深刻化しています。私が東京で暮らしていた20年間、一次産業の生産者さんたちの苦労やこだわりをまったくといっていいほど知らなかったことが恥ずかしいと感じました。
同時に、その生産者さんたちから購入させていただく新鮮な野菜や、旬の農作物の美味しさに感動する毎日を今は過ごしています。この幸せを都市部の皆さんにもおすそ分けしたい。そして一次産業の現場の裏側にあるドラマや豊かな自然の中での魅力的な営み、都市部に住む人が失った心の通った暮らし、といった貨幣に換算できない価値を「食べる通信」を通じて消費者の食卓に届け、一次産業の新たな価値を開拓したいと思いました。
『宮崎ひなた食べる通信』を通じて消費者と生産者がモノとお金の交換だけにとどまらない関係性を育むことができれば、そのファンコミュニティの中で生産者がこだわった生産・販売を続けることができるようになります。『宮崎ひなた食べる通信』を年4回発行し、宮崎の魅力ある生産者のファンを日本中に生み出していきたい。この「食べる通信」の発行を通して、持続可能な一次産業の向かうべき未来を探求していきます。
2022年12月頃にお届けする秋号は、宮崎県門川町で日向灘の沖で獲れたボラを加工して作る「からすみ」。11月に作ったばかりの新物です。
加工するのは、“食”を通じて、社会、福祉、そして地元に貢献することを目指す「さーてくろしお」。からすみというと長崎が有名ですが、実はその原料は宮崎県の海で獲れたものということが少なくないそうです。原料を供給するだけでなく、地元の豊かな自然の恵みを地元で加工することで付加価値のある“ここだけの商品”をつくりたい。代表の久壽米木正一さんはそう考えます。
また、高齢者、障がい者など誰もが働く喜びを知り、社会のために自分自身を活かすことも大切にしています。有名シェフ、料理人も太鼓判を押す風味豊かで塩分濃度控えめな、さーてくろしおのからすみをぜひご賞味ください。